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メッセージ • Message
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A prayer of St Teresia
聖テレジアの祈り(口語私案)

ナザレ修女院食堂の配膳窓の上方に英文和文の両で掲げられている
文語体の祈りを口語体書き換えたものである。(注)

神は鍋釜の間を歩かれる
 
  1. 鍋釜を統べ治めておられる主よ、わたしには、うるわ麗しくよ善いわざを励み、夜の間も絶え間なく主とともに祈って夜明けのほのかな光の中に天国の門を見つめつつ聖者となるという余裕の時間はありません。 食事をととの調え、食器を洗うという仕事によって、わたしを清め聖者とならせてください。

  2. 鍋釜を統べ治めておられる主よ、茶葉のよご汚れを清め御飯の椀を洗ういとわしさも数知れません、わたしは霊魂の救いを願ってこれをあなたに捧げます。わたしにそのことを自覚させてください。 聖堂への階段の昇り降りを減らすためではありません、食卓を欠けたところのない良いものとして整えることを、わたしの朝夕の祈りとして主にお捧げするためです。

  3. わたしの荒れた手を受け入れてください。あなたのためにこのようになってしまいました。
    洗っても洗ってもよご汚れは落ちません、ああ恐ろしい。 お愛し申しあげる主よ、皿を洗う棒たわしを弓とし、フライパンをヴァイオリンとしてご覧になり、これをわたしの捧げる天の音楽のひびきと、お思いください。

  4. マルタの手を持つべきであるわたしですが、マリアの心をこそ慕わしく思います、靴を磨きながらあなたのサンダルを慕い、ゆか床を磨きながら、あなたのサンダルがどのように地上をお歩きになったかをお偲び申しあげます。もう祈りの時刻はすでに過ぎました。
    主よ、この黙想を受け入れてください。

  5. 夕食の洗いもまだ終わらないのに、もうヴェスパース薄暮祷、コンプリン就寝前祷が過ぎました。すっかり疲れ果て、ラウズ暁明祷を歌う時刻となってしまったのに、心は体より先にとこ床に就いてしまいました。慕わしい主よ。あなたの疲れを知らない御心を、わたしの内に働かせるためお貸しください。

  6. 来る日も来る日も変化のない日々の明け暮れ、明日の日がまだ明けない内に、わたしのマティンス朝課は夜どおしみ聖な名をたた讃え、昼は一日中働きぎ着はわたしの身を離れず、ついに着たままベッドにもぐり込みました。主よ、あなたのシンデレラをすみやかに天国の王妃とならせてください。

  7. わたしの厨房をあなたの愛によって暖め、あなたの平安をもって照らしてください。信仰の薄いわたしの思い煩いを赦し、つぶやきをとどめてください。  岸辺に朝食を備えてくださった主よ、「貧しいナザレから、どうしてよいものが出るであろうか。」とあざけったこの世を、お赦しください。

セシリー ハロック 墨書押印

注)墨書押印したCecily Hallock姉は、日本でナザレ修女会を育てた英国エピファニー修女会のシスターであったであろう。和文は優れた文語体で墨跡流麗にしてもし署名押印がなければ、邦人以外の手になるものとは到底考えにくいものである。聖テレジアの息吹の一端が伝わってくる様に感じられる。今は天にある、日本のために仕えた優れた修道者の一人であったことであろう。筆者の手で極めてわずかな箇所を補正させて頂いたことをお許し頂きたい。以上文語版への注記。2016年12月。RSK

なお、この口語版は、そののち霊母のご依頼によって若い人たちのためにと口語にしたものである。

2016.12. クリスマス・イヴ




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